神奈川県内では、現在「中小企業振興条例」を県(2009年)・横浜市(2010年)・横須賀市(2012年)・相模原市(2014年)が制定しており、川崎市も2016年4月目標で作業が進んでいます。
神奈川県異業種連携協議会(イグレン)は、2013年10月、「川崎市中小企業を守り発展させ(成長させる)基本条例案」を作成し、川崎市と川崎商工会議所、関係団体に提案しました。
これまでの「条例」が「理念的には行政その他関係機関が一緒になって中小企業振興を目指す」といいつつ、実利的にはあまり役に立たないのではないか、という批判を念頭に、川崎市案として、どうすれば中小企業者の生活と権利を具体的に守り発展させられるのかを検討しました。
第一に、「社会保険料や消費税」の負担問題を「基本施策」に取り上げ、従業員の雇用や地域経済へのマイナス的影響に何らかの措置を取るよう、「職員研修」を首長が指導的に行うことを提案しました(第13条6項)。
第二に、「基本施策」にできるだけ多くの具体的事業分野を例示することにより、自治体が制定する「実施計画」の範囲を広げることが出来るようにしました(第12条(3)(4))。いわゆる官公需の発注改善や、「公契約条例」の取り込みなども可能です。
第三に、「条例」の運用にあたっては「地域の声」が適切に反映されるよう、市内7区の行政区ごとに「中小企業振興委員会」を設置する提案を行いました(第17条)。これは非常に重要なことで、権限・予算・人員を地域に落とすことにつながります。
第四に、「条例」を一言でいえば「若者に魅力のある中小企業づくり」を目指すとしました(第3条(7))。
詳細は下記PDFファイルでご覧ください。
・川崎市中小企業を守り発展させ(成長させる)基本条例案