イグレン 加藤 文男
開発購買機能の重要な機能は、情報収集です。最近、情報は、ネットで集めやすくなっているといわれます。しかし、新製品、新材料、新工法に関する情報は、ネットに掲載されてからでは遅いのです。新しく開発された技術や工法等の情報は、開発した企業にとって、良い関係にある企業に優先的に提供する傾向にあります。新しい技術や工法の情報を入手するためには、直接企業の開発担当者や営業担当者と良い信頼関係を持ち、常に最新の情報が入手できるようにしておかなければなりません。
新製品開発に関する本当に価値のある情報は、ネットに掲載される前に入手し、社内で共有できるようにしたいものです。企業の窓口担当として、門戸を広く開放し、信頼関係を得る体制も必要です。企業として要望する新製品や新規開発技術に関する情報を相手先に伝えておくことも必要です。
企業の規模の大小にかかわらず、会社の中だけでなく会社を代表する開発購買担当者としての存在意義も高め、取引先にも伝えておくことも重要です。社内の新製品開発会議には、必ず参加し、設計技術者や製造担当者が求めている情報を把握し、関連する情報を入手し、上手に提供できることです。入手した情報は、個人レベルで所有されても活かさなければ意味がありません。できるだけ社内の関係者がいつでも参照し、共有できるように情報管理システムを構築することが大切です。